市況【2026年6月3日掲載】

Ⅰ. 市況報告

2026年5月の鉄スクラップ国内市況は、上旬は2月下旬以来の上昇基調の流れで堅調に推移したが、下旬には落ち着き、様子見の商状となった。東京製鐵は5月13日には全拠点で全品種を1,000円値上げしたが、下旬には関西サテライトヤードで全品種を2回に亘り、合計1,000円値下げした(他の拠点は据え置き)。4月の電炉鋼生産は178.3万トンとなり、前月比6.2%減ながら、前年同月比では0.5%増と3カ月ぶりに前年を上回った。1~4月累計では703万トンで、前年同期比では0.4%減とほぼ前年並みの水準で推移している。4月の鉄スクラップ輸出量は66.8万トンと、前月比12.0%増であったが、前年同月比では10.1%減で5カ月連続の前年割れとなった。1~4月累計では、前年同期比9.9%減の235.2万トンとなった。1~4月累計の輸出を向け先別にみると、第1位はベトナム向けで101.9万トン(前年同期比10.1%減)、次いでバングラデシュ向けが51.6万トン(同22.3%増)、韓国向けが35.0万トン(同17.9%減)であった。輸出単価は前年からの上昇が続いているが、直近では一服感も見られる。海外の鉄スクラップ相場はおおむね横ばいで推移しているものの、一部では軟調気配も出ている。米国のコンポジット価格は、4月の20ドル下落に続き5月第3週にも約3ドルの下落を記録した。
5月末のH2炉前価格は全地域で500円~1,500円の上昇となったが、気配はいずれも様子見である。

Ⅱ. 鉄鋼諸指標

(1)生産・在庫(2026年4月)

  生産・在庫量 前月比
粗鋼生産 6,620 288
(うち電炉) 1,783 118
メーカースクラップ在庫 3,034 20
小棒生産 561 1
(単位:千トン ※メーカースクラップ在庫は2026年3月の数値)■資料:日本鉄源協会

(2)輸出

  数量
(2026年4月)
前月比 単価
(2026年5月)
前月比
スクラップ 668 69 55,200 1,700
(単位:[数量]千トン/[単価]月平均 東京湾FOB円)■資料:日本鉄源協会 ※価格はヒアリングベースの独自数字

(3)世界粗鋼生産

  生産量 前月比
2026年4月 153,400 7,200
(単位:千トン)■資料:世界鉄鋼協会(WSA)

(4)U.S.A.コンポジット価格

  価格(U.S.ドル) 操業率(%)
2026年4月 2週目 377.67 80.0
3週目 368.33 79.3
4週目 368.33 80.4
2026年5月 1週目 368.33 81.4
2週目 368.33 82.2
3週目 365.00 81.0
4週目 365.00 81.1
■資料:日本鉄源協会
*2023年4月の市況より、価格(月平均価格、東京・中部・関西三地区平均)の掲載を中止致しました。

Ⅲ.鉄スクラップ市況

2026年5月末、H2ベース、メーカー炉前価格、実勢値

  月初 月末 入荷状況 見込み
北海道 48.5~49.5 49.5~50.5 100% 様子見
東北 51.5~52.5 52.5~53.5 100% 様子見
新潟 51.0~52.0 52.0~53.0 100% 様子見
関東 52.5~53.5 53.5~54.0 100%弱~100% 様子見
中部 52.0~53.0 53.0~54.0 100%弱~100% 様子見
関西 53.0~53.5 53.0~54.0 100%弱~100% 様子見
姫路 53.0~54.0 53.5~55.5 100% 様子見
中・四国 53.0中心 54.0中心 100%
九 州 53.0中心 54.0中心 100%
(単位:千円)■出所:日刊市况通信社