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一般社団法人 日本鉄リサイクル工業会 − Japan Iron Steel Recycling Institute
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  電炉および高炉による製鋼法

 現在の鉄鋼の作り方には、大きく分けて「電炉法」と「高炉法」の2つの方法があります。
 鉄スクラップを使用する電炉法では、電気によって原料の鉄スクラップを熱して溶かし、成分を調整しながら鉄鋼を生産します。高炉法では鉄鉱石と石炭(コークス)を原料に高炉(溶鉱炉)で銑鉄をつくり、さらに転炉で精錬し、成分を調整して鉄鋼を生産します。高炉法でも、転炉での製鋼に一部鉄スクラップを使用しています。
 以下に製鉄・製鋼法を簡単にご紹介します。簡単にとは言っても、現代の製鉄・製鋼法そのものが非常に複雑なため、説明が少々難しくなるのはご容赦ください。

電炉法
  鉄スクラップは電気炉で熔解され、鋳造機によって半製品(ビレット)となり、さらに圧延機を通して建築資材をはじめ種々の鋼製品に生まれ変わりますが、ここでは電気炉による製鋼原理について説明します。
  電気炉はその名の通り、電気の熱を利用して鋼を製造する炉ですが、以下はもっとも一般的なアーク式電気炉についての説明です。電気炉の形はふたのついた大きな鍋のようなもので、そのふたには黒鉛でできた太い電極が垂直にさし込まれていて、これに電流を通すと、鍋の中の鉄スクラップと電極との間にアーク(気体中での放電の一種)が発生し、このアーク熱で、鉄スクラップが溶かされます。この過程ではさらに酸素を吹き込み反応熱で温度を上昇させることから、この工程を酸化精錬と言います。
  それに続いて酸素や硫黄を除くための還元精錬が行なわれます。還元精錬では、酸素精錬で出来た酸化性のスラグ(製鋼カス)を炉の外へかき出してから粉コークス、石灰などを加え、還元性のスラグを形成させます。そして、粉コークスと石灰とが高い熱によってカーバイト(炭化カルシウム)となって脱酸、脱硫を行います。さらに粉コークス・フェロシリコンなどを加えながら、鋼を目的の成分に導いてきます。このように酸化と還元の二段構えで精錬を行うのが、このアーク式電気炉製鋼の特徴となっています。
  こうした工程で鋼が出来るまでに1〜2時間かかります。またひとつの炉で造れる量はおおよそ50t〜120tで、超大型の200tクラスの炉もありますが、電気炉の大きな特徴は比較的小ロット多品種の生産に適している点です。

高炉法
  高炉による製鋼は、高炉(溶鉱炉)で銑鉄をつくる「製鉄」と、その銑鉄を転炉で精錬して各種の鋼を作る「製鋼」の二段階になっています。 我が国の高炉は近年とみに大型化され、一日およそ1万tもの銑鉄を生産する世界最大級の高炉が主流となっています。
  高炉の本体は細長いトックリ型で、その炉頂に向って斜めに立ち上っているコンベアによって、鉄鉱石とコークスが交互に投入されます。コークスは炉の下から吹き込まれる熱風や酸素と反応して一酸化炭素や水素などのガスを発生させますが、この熱いガスは上昇気流となって炉内に吹きのぼり、鉄鉱石を溶かしながら酸素を奪い取っていきます。溶けた鉄は炉の中をまるで豪雨のように流れ落ちながらコークスの炭素と接触し、還元されて炉底部にたまります。大型高炉の底部には数ヶ所の出銑口があって、銑鉄とスラグがそれぞれ火の色の河となって流れ出してきます。高炉から出た銑鉄は、ほとんど溶けたまま貨車に積まれて製鋼工場へと運ばれ、転炉(ずんぐりした壷型)に装入して精錬されます。
  転炉での精錬は、銑鉄に石灰を入れてから、酸素を吹き込むことによって行なわれます。大きな圧力をかけて吹きつけられる高純度の酸素は、銑鉄の中の炭素をはじめ、珪素、マンガンなどと反応して高熱を発生し、それらを燃焼させます。この酸化燃焼で生じた不純物は石灰と化合して転炉滓として固定され、わずか20分以内で炉の中の銑鉄は鋼に変わります。そして仕上げに成分調整の副資材(フェロマンガン、フェロシリコン、アルミニウムなど)が加えられます。
  こうして作られた鋼は、次の工程でスラブやブルームの半製品に鋳造され、さらに圧延によって製品化されます。

※資料 一般社団法人 日本鉄鋼連盟 「鉄ができるまで」

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