市況【2026年8月13日掲載】

Ⅰ. 市況報告

2026年7月の鉄スクラップ国内市況は、輸出価格の低下や電炉メーカーの夏季減産を反映し、全国で下落局面となっている。月末には為替介入で円が急伸し、相場をさらに押し下げた。東京製鐵は7月中に7回に亙り値下げを実施し、各拠点の特級価格は累計1000円~3500円下落した。6月の電炉鋼生産は184.3万トンとなり、前月比で1.6%増ながら、前年同月比では3.3%減と3か月振りに前年割れとなった。1~6月累計では前年同期比0.3%減の1068.3万トンとほぼ前年並みの水準が続いている。6月の鉄スクラップ輸出量は59.0万トンと、前月比1.0%減となる一方、前年同月比では5.1%増と、7カ月ぶりに前年同月を上回った。1~6月累計では、前年同期比7.4%減の353.7万トンとなった。1~6月の輸出を向け先別にみると、第1位はベトナム向けで151.5万トン(前年同期比9.8%減)、次いでバングラデシュ向け79.7万トン(同23.5%増)、韓国向け55.1万トン(同11.3%減)、タイ向け28.8万トン(同147.4%増)であった。輸出単価は6月以降下落に転じており、7月(平均)は前月比2000円下落した。海外鉄鋼市況は総じて軟調であり、米国のコンポジット価格は、7月中に約7ドル低下した。7月末のH2炉前価格は各地域とも前月末比で1000円~4000円下落しており、いずれも続落の気配となっている。

Ⅱ. 鉄鋼諸指標

(1)生産・在庫(2026年6月)

  生産・在庫量 前月比
粗鋼生産 6,798 144
(うち電炉) 1,843 28
メーカースクラップ在庫 2,944 156
小棒生産 521 31
(単位:千トン ※メーカースクラップ在庫は2026年5月の数値)■資料:日本鉄源協会

(2)輸出

  数量
(2026年6月)
前月比 単価
(2026年7月)
前月比
スクラップ 590 58 51,900 2,000
(単位:[数量]千トン/[単価]月平均 東京湾FOB円)■資料:日本鉄源協会 ※価格はヒアリングベースの独自数字

(3)世界粗鋼生産

  生産量 前月比
2026年6月 155,700 2,400
(単位:千トン)■資料:世界鉄鋼協会(WSA)

(4)U.S.A.コンポジット価格

  価格(U.S.ドル) 操業率(%)
2026年6月 3週目 365 80.2
4週目 365 79.8
5週目 365 80.4
2026年7月 1週目 365 79.7
2週目 363,67 79.3
3週目 358.33 80.5
4週目 358.33 81.0
■資料:日本鉄源協会
*2023年4月の市況より、価格(月平均価格、東京・中部・関西三地区平均)の掲載を中止致しました。

Ⅲ.鉄スクラップ市況

2026年7月末、H2ベース、メーカー炉前価格、実勢値

  月初 月末 入荷状況 見込み
北海道 49.5~50.5 47.5~48.5 100% 続落
東北 52.5~53.5 49.0~50.0 100% 続落
新潟 52.0~53.0 48.0~49.0 100%~100%強 続落
関東 53.5~54.0 49.5~51.0 100%~100%強 続落
中部 53.0~54.0 52.0~53.0 100% 続落
関西 53.5~54.5 51.5~52.5 100%~100%強 続落
姫路 53.5~55.5 51.5~53.5 100% 続落
中・四国 54.0中心 52.0中心 100%
九 州 53.5中心 52.0中心 100%
(単位:千円)■出所:日刊市况通信社