Ⅰ. 市況報告
2026年6月の鉄スクラップ国内市況は、5月に上昇基調が一服した後、様子見の状況が続いていたが、月末には関東や九州の一部で下落が見られた。東京製鐵は6月24日に九州で全品種を500円値下げ、26日には東京湾岸サテライトヤードで500~1000円値下げした(他の拠点は据え置き)。5月の電炉鋼生産は182.5万トンとなり、前月比で2.8%増、前年同月比では3.6%増加し、2カ月連続して前年比増となった。1~5月累計では前年同期比0.3%増の885.0万トンとほぼ前年並みの水準となっている。5月の鉄スクラップ輸出量は59.6万トンと、前月比10.8%減、前年同月比8.1%減で、6カ月連続の前年割れとなった。1~5月累計では、前年同期比9.5%減の294.7万トンとなった。1~5月の輸出を向け先別にみると、第1位はベトナム向けで125.7万トン(前年同期比12.9%減)、次いでバングラデシュ向け70.2万トン(同28.3%増)、韓国向け41.1万トン(同19.1%減)、タイ向け23.6万トン(同110.6%増)であった。輸出単価は昨年10月以来の上昇基調が5月中旬には軟化に転じており、6月(平均)は前月比で下落した。海外の鉄スクラップ市場も、トルコを始めとする主要な鉄スクラップ輸入国の需要低迷を反映し、軟調気配が続いている。米国のコンポジット価格は、5月第4週以来横ばいで推移している。6月末のH2炉前価格は大阪で500円上昇する一方で、九州では500円下落するなど交錯した状況となっており、いずれの地域も様子見の気配が続いている。
Ⅱ. 鉄鋼諸指標
(1)生産・在庫(2026年5月)
| |
生産・在庫量 |
前月比 |
| 粗鋼生産 |
6,952 |
+340 |
| (うち電炉) |
1,825 |
+50 |
| メーカースクラップ在庫※
|
3,100 |
+66 |
| 小棒生産 |
555 |
-11 |
| (単位:千トン ※メーカースクラップ在庫は2026年4月の数値)■資料:日本鉄源協会 |
(2)輸出
| |
数量 (2026年5月) |
前月比 |
単価 (2026年6月) |
前月比 |
| スクラップ |
596 |
-72 |
53,900 |
-1,300 |
| (単位:[数量]千トン/[単価]月平均 東京湾FOB円)■資料:日本鉄源協会 ※価格はヒアリングベースの独自数字 |
(3)世界粗鋼生産
| |
生産量 |
前月比 |
| 2026年5月 |
157,900 |
+3,500 |
| (単位:千トン)■資料:世界鉄鋼協会(WSA) |
(4)U.S.A.コンポジット価格
| |
価格(U.S.ドル) |
操業率(%) |
| 2026年5月 |
2週目 |
365 |
82.2 |
| 3週目 |
365 |
81.0 |
| 4週目 |
365 |
81.1 |
| 2026年6月 |
1週目 |
365 |
81.3 |
| 2週目 |
365 |
80.3 |
| 3週目 |
365 |
80.2 |
| 4週目 |
365 |
79.8 |
| ■資料:日本鉄源協会 |
| *2023年4月の市況より、価格(月平均価格、東京・中部・関西三地区平均)の掲載を中止致しました。 |
Ⅲ.鉄スクラップ市況
2026年6月末、H2ベース、メーカー炉前価格、実勢値
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月初 |
月末 |
入荷状況 |
見込み |
| 北海道
| 49.5~50.5 |
49.5~50.5 |
100% |
様子見 |
| 東北
| 52.5~53.5 |
52.5~53.5 |
100% |
様子見 |
| 新潟
| 52.0~53.0 |
52.0~53.0 |
100% |
様子見 |
| 関東
| 53.5~54.0 |
53.5~54.0 |
100%~100%強 |
軟調様子見 |
| 中部
| 53.0~54.0 |
53.0~54.0 |
100% |
様子見 |
| 関西
| 53.0~54.0 |
53.0~54.5 |
100% |
様子見 |
| 姫路
| 53.5~55.5 |
53.5~55.5 |
100% |
様子見 |
| 中・四国
| 54.0中心 |
54.0中心 |
100% |
ー |
| 九 州
| 54.0中心 |
53.5中心 |
100% |
ー |
| (単位:千円)■出所:日刊市况通信社 |