11/01/04 | 12/01 | 11/01 | 10/01 | 09/01 | 08/02 |
07/01 | 06/01 | 05/06 | 04/01 | 03/02 | 02/01 |
12月の国内市況は、前月に引き続き強基調に推移し、年末には様子見姿勢が見受けられたが、各地区とも総じて堅調を持続した。スクラップの国際相場は、輸出国での寒波等の影響もあって需給はタイト化し、価格も大きく上伸した。こうしたなか、日本のスクラップ輸出価格もさらに上昇し、後半はアジア諸国による購入姿勢が慎重となったものの、依然、強含みの地合いとなっている。また国内スクラップ情勢をみても、鉄鋼生産は伸び悩み傾向にあるが、電炉各社によるスクラップ越年在庫対応や国際市場動向等を反映して、需要、引合いは概ね堅調に推移した。なお、建設解体や製造加工工場等からの市中発生くずがいずれも低調で荷動きも鈍い状況にあり、引き続き大きな懸念材料となっている。関東・中部・関西主要3地区の12月市況価格は、3地区平均では、月間で4,500円程度上昇した。
(単位:千トン)
粗鋼生産 | 8,984 | 前月比 -522 |
---|---|---|
うち電炉 | 2,092 | 前月比 - 73 |
メーカースクラップ在庫(10月) | 3,007 | 前月比 -113 |
小 棒 生 産 | 739 | 前月比 - 24 |
(月平均価格、東京・中部・関西三地区平均/単位:円)
異形棒鋼 | 54,300 | 前月比 + 500 |
---|---|---|
H 形 鋼 | 67,900 | 前月比 + 300 |
スクラップ | 31,900 | 前月比 +4,100 |
(資料:日刊市况通信社/単位:千円)
月 初 | 月 末 | 入荷状況(%) | 見 込 | |
---|---|---|---|---|
北海道 | 実 23.5~31.0 | 実 28.0~35.5 | ~100% | 様子見 |
東北 | 実 25.0~32.0 | 実 28.0~35.5 | ~100%弱 | 様子見 |
新潟 | 実 24.5~31.5 | 実 28.5~35.5 | ~100% | 様子見 |
関東 | 実 31.0~32.5 | 実 35.5~36.5 | ~100%前後 | 様子見 |
中部 | 実 29.5~31.0 | 実 34.0~36.0 | 90% | 堅調様子見 |
関西 | 実 31.0~32.5 | 実 35.5~37.5 | 70~80% | 強含み様子見 |
姫路 陸 | 建・実 31.0 | 建・実 36.0 | 100%未満 | 様子見 |
海 | +500円 | +500円 | 〃 | 〃 |
中・四国 | 30.5~32.5 | 35.0~37.0 | 100%未満 | - |
九州 陸 | 実31.0~33.5 | 実34.5~37.0 | 100%未満 | - |
海 | ±0 | ±0 | 〃 | - |
国内市況は、11月に入って上昇傾向をたどり、月後半には様子見商状となったものの概ね堅調に推移した。スクラップを巡る内外情勢をみると、国際相場が上昇に転じ、日本スクラップに対する韓国、中国等アジア各国ミルからの需要が強まり、輸出価格が上伸した。また国内的にも、電炉メーカーの生産水準は引き続き低位ながら若干高まり、スクラップの引合いが上向いた反面、スクラップ発生は依然低調に推移し、業者の手持ち在庫も少ない状況が続いたことなどから、スクラップ需給は一部の地区でタイト化の様相を呈する状況も散見された。関東・中部・関西主要3地区の11月市況価格は、3地区平均では、月間で3,500~4,000円程度上昇した。
(単位:千トン)
粗鋼生産 | 9,508 | 前月比 +272 |
---|---|---|
うち電炉 | 2,168 | 前月比 +103 |
メーカースクラップ在庫(9月) | 3,120 | 前月比 +137 |
小 棒 生 産 | 759 | 前月比 + 70 |
(月平均価格、東京・中部・関西三地区平均/単位:円)
異形棒鋼 | 53,700 | 前月比 -2,800 |
---|---|---|
H 形 鋼 | 67,600 | 前月比 -1,500 |
スクラップ | 27,400 | 前月比 0 |
(資料:日刊市况通信社/単位:千円)
月 初 | 月 末 | 入荷状況(%) | 見 込 | |
---|---|---|---|---|
北海道 | 実 19.5~27.0 | 実 23.5~31.0 | ~100%弱 | 様子見 |
東北 | 実 19.0~26.0 | 実 25.0~32.0 | ~90% | 様子見 |
新潟 | 実 19.0~26.0 | 実 24.5~31.5 | ~100%弱 | 様子見 |
関東 | 実 26.0~28.5 | 実 31.0~32.5 | ~100%前後 | 様子見 |
中部 | 実 26.5~27.5 | 実 29.5~31.0 | 100%前後 | 様子見 |
関西 | 実 27.5~29.0 | 実 31.0~32.5 | 100%未満 | 堅調様子見 |
姫路 陸 | 建・実 27.5 | 建・実 31.0 | 100% | 様子見 |
海 | +500円 | +500円 | 〃 | 〃 |
中・四国 | 27.0~29.0 | 30.5~32.5 | 100% | - |
九州 陸 | 実 26.5~29.0 | 実 31.0~33.5 | 100% | - |
海 | ±0 | ±0 | 〃 | - |
10月は、内外相場とも緩やかな下降局面をたどったものの、月末には横ばい様子見推移となった。地区別には若干の差がみられ、東日本を中心に下げ一服感が出ているが、西日本市場では弱含み感が残る状況にある。スクラップ需要環境は国内では、電炉鋼生産が夏季減産期を終えて増加に転じているが、製品需要低迷が続くなか、依然慎重な生産体制下にあり、また高炉メーカーからの引合いも減少している。加えて輸出も、円高急進等により厳しい情勢が続いている。こうしたなか月末に至って、海外マーケットで反転する動きがみられ、日本スクラップに対する割高感も薄れてきたことから、韓国をはじめ海外ミルからの引合いが少しずつ増加し、日本の輸出価格に下げ止まり感が広がる状況となった。なお、関東・中部・関西主要3地区の10月市況価格をみると、3地区平均では、月間で3,500~4,000円低下した。
(単位:千トン)
粗鋼生産 | 9,236 | 前月比 +338 |
---|---|---|
うち電炉 | 2,065 | 前月比 +228 |
メーカースクラップ在庫(8月) | 2,983 | 前月比 -285 |
小 棒 生 産 | 688 | 前月比 + 61 |
(月平均価格、東京・中部・関西三地区平均/単位:円)
異形棒鋼 | 56,500 | 前月比 - 800 |
---|---|---|
H 形 鋼 | 69,100 | 前月比 - 600 |
スクラップ | 27,400 | 前月比 -2, 600 |
(資料:日刊市况通信社/単位:千円)
月 初 | 月 末 | 入荷状況(%) | 見 込 | |
---|---|---|---|---|
北海道 | 実 22.5~30.0 | 実 19.5~27.0 | ~100%弱 | 様子見 |
東北 | 実 21.5~29.5 | 実 19.0~26.0 | ~100% | 様子見 |
新潟 | 実 20.0~29.5 | 実 19.0~26.0 | ~100% | 様子見 |
関東 | 実 30.0~32.0 | 実 26.0~28.5 | ~ほぼ100%前後 | 様子見 |
中部 | 実 30.0~31.5 | 実 26.5~27.5 | 100%超 | 弱含み様子見 |
関西 | 実 31.0~33.5 | 実 27.5~29.0 | 100% | 弱保合 |
姫路 陸 | 建・実 31.5 | 建・実 27.5 | 100% | 弱保合 |
海 | +500円 | +500円 | 〃 | 〃 |
中・四国 | 30.5~32.5 | 27.0~29.0 | 100% | - |
九州 陸 | 実 29.5~32.0 | 実 26.5~29.0 | 100% | - |
海 | ± 0 | ± 0 | 〃 | - |
電炉各社の7、8月の夏季減産が終了し、9月の粗鋼生産量は回復したが、為替円高の影響などで輸出価格が下落したため、9月の月初の国内相場は先安観が出たものの依然として市中発生量の低迷が続き、鉄スクラップの需給関係は「均衡」状態を保ったことやメーカー側が製品価格への悪影響懸念から鉄スクラップ購入価格の引き下げに消極的だったこともあって、鉄スクラップの国内相場は横ばいを続けた。しかし基本的に円高基調が進むなかで、日本スクラップの輸出価格の割高感が強まって新規契約が困難になる状況下、月末近くの東京製鉄の購入価格引き下げを契機に全国的な価格引き下げの動きが続き、先行き軟調感を保ったまま10月入りしている。
(単位:千トン)
粗鋼生産 | 8,899 | 前月比 -324 |
---|---|---|
うち電炉 | 1,838 | 前月比 - 69 |
メーカースクラップ在庫(7月) | 3,268 | 前月比 - 4 |
小 棒 生 産 | 625 | 前月比 - 41 |
(月平均価格、東京・中部・関西三地区平均/単位:円)
異形棒鋼 | 57,300 | 前月比 - 600 |
---|---|---|
H 形 鋼 | 69,700 | 前月比 + 400 |
スクラップ | 30,000 | 前月比 +2,300 |
(資料:日刊市况通信社/単位:千円)
月 初 | 月 末 | 入荷状況(%) | 見 込 | |
---|---|---|---|---|
北海道 | 実 22.5~31.0 | 実 22.5~30.0 | ~100% | 弱含み |
東北 | 実 21.5~30.0 | 実 21.5~29.5 | ~100% | 弱含み |
新潟 | 実 20.0~30.0 | 実 20.0~29.5 | ~100% | 弱含み |
関東 | 実 30.0~33.0 | 実 30.0~32.0 | ~ほぼ100%前後 | 弱含み |
中部 | 実 30.0~31.0 | 実 30.0~31.5 | 100% | 弱含み |
関西 | 実 32.0~34.5 | 実 31.0~33.5 | 100% | 弱保合 |
姫路 陸 | 建・実 32.0 | 建・実 31.5 | 100% | 〃 |
海 | +500円 | +500円 | 〃 | 〃 |
中・四国 | 31.0~33.5 | 30.5~32.5 | 100% | - |
九州 陸 | 実 30.0~32.5 | 実 29.5~32.0 | 100% | - |
海 | ±0 | ±0 | 〃 | - |
国内市況は、8月に入って上昇に転じ、その後も概ね強基調で推移したが、月末には一服、様子見傾向を示した。こうした値動きは引き続き輸出動向を大きく反映している。海外市場でのスクラップ相場が底入れから反発、上伸するなか、日本のスクラップ輸出環境も台湾、韓国及び東南アジア諸国からの引き合いが順次、強まったことに伴い、輸出価格が続伸し、国内相場を牽引した。しかしその後、円高急進等による輸出の一服感を契機に月末には様子見商状をみせた。なお、国内スクラップ需給状況については、電炉メーカーの本格的な夏季減産期を迎え、需要は落ち込んだものの、市中スクラップ発生は建設活動の低迷、猛暑の影響等から引き続き低調であり、加えて市中在庫も低水準にあるとみられることから、供給力は細る状況が依然続いている。
この結果、関東・中部・関西主要3地区の8月市況価格をみると、3地区平均では、月間で4,000円前後上昇した。
(単位:千トン)
粗鋼生産 | 9,223 | 前月比 - 133 |
---|---|---|
うち電炉 | 1,907 | 前月比 - 233 |
メーカースクラップ在庫(6月) | 3,272 | 前月比 + 87 |
小 棒 生 産 | 666 | 前月比 - 74 |
(月平均価格、東京・中部・関西三地区平均/単位:円)
異形棒鋼 | 57,900 | 前月比 - 3,500 |
---|---|---|
H 形 鋼 | 69,300 | 前月比 - 3,800 |
スクラップ | 27,700 | 前月比 + 100 |
(資料:日刊市况通信社/単位:千円)
月 初 | 月 末 | 入荷状況(%) | 見 込 | |
---|---|---|---|---|
北海道 | 実 18.5~27.0 | 実 22.5~31.0 | ~100% | 様子見 |
東北 | 実 18.5~27.0 | 実 21.5~30.0 | ~100%前後 | 様子見 |
新潟 | 実 17.0~27.0 | 実 20.0~30.0 | ~100%前後 | 様子見 |
関東 | 実 27.0~29.5 | 実 30.0~33.0 | ~100%強 | 様子見 |
中部 | 実 26.5~28.0 | 実 30.0~31.0 | 100% | 様子見 |
関西 | 実 27.0~28.5 | 実 32.0~34.5 | 100%未満 | 強基調 |
姫路 陸 | 建・実 28.5 | 建・実 32.0 | 100% | 様子見 |
海 | +500円 | +500円 | 〃 | 〃 |
中・四国 | 28.0~29.5 | 31.0~33.5 | 100% | - |
九州 陸 | 実 26.5~29.5 | 実 30.0~32.5 | 100% | - |
海 | ±0 | ±0 | 〃 | - |
7月の国内市況は、内外スクラップ需要が依然低調に推移するなか、月初の様子見からジリ安展開となったが、その後月末にかけては再び様子見商状に移行した。輸出面では、主力輸出先である中国、韓国等からの引合いは鉄鋼製品の過剰在庫問題や円高の影響等もあって厳しい状況が続いているが、後半には僅かながら新規成約に向けた動意がみられた。一方、国内スクラップ需給をみると、普通鋼電炉メーカーは建設依存の高い製品需要の低迷に加えて夏季減産期を迎えたことに伴いスクラップ需要は減少しているものの、市中発生量が夏場に入って一段と落ち込み、鉄鋼メーカーへの供給がさらに細る状況となっていることから、メーカーの購買姿勢は依然慎重ながら、市況が大幅に崩れる局面にはない。この結果、関東・中部・関西主要3地区の7月市況価格は、3地区平均では、月間で1,000~2,000円低下した。
(単位:千トン)
粗鋼生産 | 9,356 | 前月比 - 368 |
---|---|---|
うち電炉 | 2,140 | 前月比 - 70 |
メーカースクラップ在庫(5月) | 3,185 | 前月比 + 1 |
小 棒 生 産 | 740 | 前月比 - 32 |
(月平均価格、東京・中部・関西三地区平均/単位:円)
異形棒鋼 | 61,400 | 前月比 - 3,200 |
---|---|---|
H 形 鋼 | 73,100 | 前月比 - 5,700 |
スクラップ | 27,600 | 前月比 - 1,300 |
(資料:日刊市况通信社/単位:千円)
月 初 | 月 末 | 入荷状況(%) | 見 込 | |
---|---|---|---|---|
北海道 | 実 20.0~28.5 | 実 18.5~27.0 | ~100% | 様子見 |
東北 | 実 19.0~27.5 | 実 18.5~27.0 | ~100% | 様子見 |
新潟 | 実 18.0~28.0 | 実 17.0~27.0 | ~100% | 様子見 |
関東 | 実 28.0~30.5 | 実 27.0~29.5 | ~100%前後 | 様子見 |
中部 | 実 27.5~29.0 | 実 26.5~28.0 | ~100% | 様子見 |
関西 | 実 31.0~32.0 | 実 27.0~28.5 | ~100%弱 | 様子見 |
姫路 陸 | 建・実 29.0 | 建・実 28.5 | 100%未満 | 様子見 |
海 | +500円 | +500円 | 〃 | 〃 |
中・四国 | 29.0~31.0 | 28.0~29.5 | ~100%超 | - |
九州 陸 | 実 27.5~30.5 | 実 26.5~29.5 | ~100%超 | - |
海 | ±0 | ±0 | 〃 | - |
6月の国内市況はスクラップ輸出面で、引き続き中国、韓国等からの引合いが数量、価格いずれも低調に推移したこと等を反映して、月半ば頃まで急ピッチで下落し、国内メーカーでも価格の下げが連続した。その後は、各地区で跛行性がみられるものの一服様子見商状を示し、一部では若干の値戻しがみられる状況となっている。スクラップ需給をみると、輸出環境は依然厳しい情勢にあるなか、国内需要は、堅調な高炉、特殊鋼電炉メーカーの生産活動を反映して底堅く、一方で市中スクラップ発生薄が続いているため、全体として需給バランスは大きな崩れはない。こうした状況を背景に、関東・中部・関西主要3地区の6月市況価格は、3地区平均の中心価格では、月前半の値下がりを映し月間で6,000円弱低下した。
なお、6月末に発表された経産省の7~9月期粗鋼需要量は、2,682万トンと前期を約120万トン、4%下回るものの、製造業向け内需を中心に2,700万トンに迫る高水準の生産が続く見通しとなっている。
(単位:千トン)
粗鋼生産 | 9,724 | 前月比 + 737 |
---|---|---|
うち電炉 | 2,210 | 前月比 + 220 |
メーカースクラップ在庫(4月) | 3,184 | 前月比 + 284 |
小 棒 生 産 | 772 | 前月比 + 60 |
(月平均価格、東京・中部・関西三地区平均/単位:円)
異形棒鋼 | 64,800 | 前月比 - 200 |
---|---|---|
H 形 鋼 | 79,600 | 前月比 - 1,100 |
スクラップ | 28,900 | 前月比 - 6,800 |
(資料:日刊市况通信社/単位:千円)
月 初 | 月 末 | 入荷状況(%) | 見 込 | |
---|---|---|---|---|
北海道 | 実 25.5~34.0 | 実20.0~28.5 | ~90% | 様子見 |
東北 | 実 26.0~34.5 | 実19.0~27.5 | ~100% | 弱含み様子見 |
新潟 | 実 24.0~34.0 | 実18.0~28.0 | ~100% | 〃 |
関東 | 実 35.0~36.5 | 実28.0~30.5 | ~100%前後 | 〃 |
中部 | 実 34.5~36.0 | 実27.5~29.0 | ~100%弱 | 様子見 |
関西 | 実 34.5~36.5 | 実31.0~32.0 | ~100%未満 | 〃 |
姫路 陸 | 建・実 35.0 | 建・実 29.0 | 100%未満 | 〃 |
海 | +500円 | +500円 | 〃 | 〃 |
中・四国 | 34.5~36.5 | 29.0~31.0 | ~ 100%超 | - |
九州 陸 | 実 35.0~36.5 | 実 27.5~30.5 | ~100%超 | - |
海 | ±0 | ±0 | 〃 | - |
5月の国内市況は連休明け以降軟化に転じ5月を通じ全地区で下落した。これは、4月末のギリシャ問題等が起因となって全世界的にマクロ経済先行きに不安感が生じるなか、日本スクラップでも4万円近くまで上昇した高値相場を敬遠して、中国、韓国、トルコ等需要国が一斉に買い控えに転じる動きとなって海外市場が軟調に転じたことを受けたもので、米国はじめヨーロッパの国内及び輸出向けスクラップ価格も低下して全世界的な動きとなった。関東・中部・関西主要3地区の5月市況価格をみると、3地区平均では、月間で3,000~4,000円低下した。
なお、国内スクラップ需給については、依然市中スクラップの発生薄が続く一方、需要面では高水準の鉄鋼生産が計画されていることから(経済産業省発表の4~6月期粗鋼生産計画は2,765万トン=年率1億1,060万トン)、需給バランスが大きく緩む状況にはない。また全世界的にも鉄鋼生産の拡大は続いていており、鉄鉱石、石炭等の大幅価格UPも想定されていることから、スクラップ相場も底堅いとする見方が支配的である
(単位:千トン)
粗鋼生産 | 8,987 | 前月比 - 354 |
---|---|---|
うち電炉 | 1,990 | 前月比 + 40 |
メーカースクラップ在庫(3月) | 2,900 | 前月比 + 221 |
小 棒 生 産 | 712 | 前月比 - 16 |
(月平均価格、東京・中部・関西三地区平均/単位:円)
異形棒鋼 | 65,000 | 前月比 + 1,100 |
---|---|---|
H 形 鋼 | 80,700 | 前月比 + 1,800 |
スクラップ | 36,300 | 前月比 - 400 |
(資料:日刊市况通信社/単位:千円)
月 初 | 月 末 | 入荷状況(%) | 見 込 | |
---|---|---|---|---|
北海道 | 実 29.0~36.0 | 実 25.5~34.0 | ~90% | 軟化基調 |
東北 | 実 28.0~37.0 | 実 26.0~34.5 | ~100% | 〃 |
新潟 | 実 26.5~35.5 | 実 24.0~34.0 | ~100% | 〃 |
関東 | 実 37.5~39.0 | 実 35.0~36.5 | ~100%前後 | 〃 |
中部 | 実 38.0~39.0 | 実 34.5~36.0 | ~100%超 | 〃 |
関西 | 実 40.5~41.5 | 実 34.5~36.5 | ~100%超 | 〃 |
姫路 陸 | 建・実 39.0 | 建・実 35.0 | 100% | 〃 |
海 | +500円 | +500円 | 〃 | 〃 |
中・四国 | 37.5~40.0 | 34.5~36.5 | ~100% | - |
九州 陸 | 実 37.5~39.5 | 実 35.0~36.5 | ~100% | - |
海 | ±0 | ±0 | 〃 | - |
4月の国内市況は月後半に入って一部に様子見商状がみられたが、基調としては依然堅調であった。国内の鉄鋼生産動向をみると、普通鋼電炉メーカーの主要需要先である建設部門が未だ低調であり懸念材料となっているものの、高炉分を含めた全粗鋼ベースでは製造業関連及び輸出需要に支えられて、1~3月期実績に続いて4~6月期も経産省発表数量によれば年率1億500万トン前後まで増加してきている。また、スクラップを巡る輸出環境も価格的には頭打ち傾向にあるなど多少状況変動がみられるものの、世界における鉄鋼生産水準や製鉄原料事情等を勘案すると、スクラップの需要基盤は引き続き堅調に推移するものとみられている。こうした状況を背景として、関東・中部・関西主要3地区の4月市況価格は40,000円前後となり、3地区平均で月間1,500円程度上昇した。
(単位:千トン)
粗鋼生産 | 9,341 | 前月比 + 896 |
---|---|---|
うち電炉 | 1,950 | 前月比 + 125 |
メーカースクラップ在庫(2月) | 2,679 | 前月比 - 192 |
小 棒 生 産 | 728 | 前月比 + 72 |
(月平均価格、東京・中部・関西三地区平均/単位:円)
異形棒鋼 | 63,900 | 前月比 + 8,100 |
---|---|---|
H 形 鋼 | 78,900 | 前月比 +15,000 |
スクラップ | 36,700 | 前月比 + 3,400 |
(資料:日刊市况通信社/単位:千円)
月 初 | 月 末 | 入荷状況(%) | 見 込 | |
---|---|---|---|---|
北海道 | 実 28.0~35.0 | 実 29.0~36.0 | ~90% | 様子見 |
東北 | 実 28.0~37.0 | 実 28.0~37.0 | 90~100% | 様子見 |
新潟 | 実 26.5~35.5 | 実 26.5~35.5 | 90~100% | 強含み |
関東 | 実 37.0~39.0 | 実 37.5~39.0 | ~100前後 | 様子見 |
中部 | 実 37.5~38.0中心 | 実 38.0~39.0 | 90~100% | 堅調様子見 |
関西 | 実 37.5~39.0 | 実 40.5~41.5 | 80~100%未満 | 堅調 |
姫路 陸 | 建・実 38.5 | 建・実 39.0 | 90%未満 | 堅調様子見 |
海 | +500円 | +500円 | 〃 | 〃 |
中・四国 | 37.5~40.0 | 37.5~40.0 | ~100%未満 | - |
九州 陸 | 実 37.0~38.5 | 実 37.5~39.5 | ~100%未満 | - |
海 | ±0 | ±0 | 〃 | - |
3月の国内市況は各地区総じて堅調に推移した。これは、市中スクラップの発生薄が引き続くなか、電炉メーカーの生産量は低水準ながら増加傾向を示し、また高炉メーカーからの引合いも高まるなど、国内スクラップ需要が増大しており、併せて海外要因も上伸基調にある国際相場を反映してアジアを中心とする輸出環境が依然堅調を持続する状況にあること等が背景にある。この結果、関東・中部・関西主要3地区の3月市況価格は、3地区平均では、月間で6,000円弱上昇した。
なお、先月末発表された経産省の4~6月期粗鋼需要量は、好調な輸出に支えられて2,617万トン(前期比39万トン減)と3期連続の2,600万トン台を想定しているが、引き続き国内需要中心にその動向を注視していく必要があるとしている。
(単位:千トン)
粗鋼生産 | 8,445 | 前月比 -279 |
---|---|---|
うち電炉 | 1,824 | 前月比 +214 |
メーカースクラップ在庫(1月) | 2,871 | 前月比 -336 |
小 棒 生 産 | 656 | 前月比 + 83 |
(月平均価格、東京・中部・関西三地区平均/単位:円)
異形棒鋼 | 55,800 | 前月比 +3,200 |
---|---|---|
H 形 鋼 | 63,900 | 前月比 +3,800 |
スクラップ | 33,300 | 前月比 +5,100 |
(資料:日刊市况通信社/単位:千円)
月 初 | 月 末 | 入荷状況(%) | 見 込 | |
---|---|---|---|---|
北海道 | 実 23.5~30.5 | 実 28.0~35.0 | ~ 90% | 強含み |
東北 | 実 24.0~32.0 | 実 28.0~37.0 | ~ 90% | 強含み |
新潟 | 実 21.5~30.5 | 実 26.5~35.5 | ~ 100% | 強含み |
関東 | 実 31.0~33.0 | 実 37.0~39.0 | ~ 100%前後 | 強気配 |
中部 | 実 31.0~32.5 | 実 37.5~38.0中心 | 80~90% | 強気配 |
関西 | 実 32.5~33.0 | 実37.5~39.0 | 80~100% | 強基調 |
姫路 陸 | 建・ 実 32.0 | 建・ 実 38.5 | 80% | 強含み |
海 | +500円 | +500円 | 〃 | 〃 |
中・四国 | 31.0~32.5 | 37.5~40.0 | ~ 100% | - |
九州 陸 | 実 29.0~32.0 | 実 37.0~38.5 | ~ 100% | - |
海 | ±0 | ±0 | 〃 | - |
2月の国内市況は一時やや様子見商状を示したが、後半に入って上向き、堅調に推移した。
この背景には、中国、韓国向けを中心とする輸出成約残を多く抱え、その積み出しが活発化していることがあり、その一方で市中スクラップ発生量は依然低迷を続けていることから、国内鉄鋼メーカーからの需要量は引き続き低位にあるものの、各地区では需給タイト感が強まる状況となっている。
こうした状況を反映して、関東・中部・関西主要3地区の2月市況価格をみても、3地区平均では、月間で3,000円強上昇した。
(単位:千トン)
粗鋼生産 | 8,724 | 前月比 -227 |
---|---|---|
うち電炉 | 1,610 | 前月比 - 80 |
メーカースクラップ在庫(12月) | 3,207 | 前月比 - 8 |
小 棒 生 産 | 573 | 前月比 - 17 |
(月平均価格、東京・中部・関西三地区平均/単位:円)
異形棒鋼 | 52,600 | 前月比 + 500 |
---|---|---|
H 形 鋼 | 60,100 | 前月比 + 500 |
スクラップ | 28,200 | 前月比 +2,400 |
(資料:日刊市况通信社/単位:千円)
月 初 | 月 末 | 入荷状況(%) | 見 込 | |
---|---|---|---|---|
北海道 | 実 21.0~26.0 | 実 23.5~30.5 | ~100%未満 | 堅調推移 |
東北 | 実 20.0~26.5 | 実 24.0~32.0 | ~100%未満 | 強気気配 |
新潟 | 実 17.5~26.0 | 実 21.5~30.5 | ~100% | ジリ高 |
関東 | 実 28.0~30.0 | 実 31.0~33.0 | 70~100% | 堅調推移 |
中部 | 実 28.0~28.5中心 | 実 31.0~32.5 | 90~95% | 強気配 |
関西 | 実 29.0~31.0 | 実 32.5~33.0 | 85% | 続伸 |
姫路 陸 | 建・実 28.5 | 建・実 32.0 | 85% | 続伸 |
海 | +500円 | +500円 | 〃 | 〃 |
中・四国 | 28.5~30.0 | 31.0~32.5 | 100% | - |
九州 陸 | 実 27.5~29.0 | 実 29.0~32.0 | 100% | - |
海 | ±0 | ±0 | 〃 | - |
新年1月の国内市況は、月前半から東アジア向け輸出価格の上昇に牽引されて堅調に推移し、その後も概ね底堅い動きを示した。スクラップ需給を巡る内外情勢は、国内の景気低迷に季節的要因も加わって市中発生くずの集荷量は引き続き大きく落ち込んでいるものの、国内需要状況も普通鋼電炉メーカーの大幅減産が続くなか、依然低調に推移している。一方輸出は、月半ばにかけて中国、韓国等からの引合いが強まり、成約量が進むとともに、価格も上伸した。この結果、関東・中部・関西主要3地区の1月市況価格は、3地区平均では、月間で4,000円強上昇した。
なお、昨年(2009年)の年間スクラップ輸出量は941万トンで、前年の544万トンに比べ73%増加し、史上最高を記録した。過去最高は2006年の765万トン。輸出国別では、中国向けが499万トン(前年比87%増)、韓国向けが378万トン(同60%増)、台湾向けが34万トン(同58%増)であった。
(単位:千トン)
粗鋼生産 | 8,951 | 前月比 + 93 |
---|---|---|
うち電炉 | 1,690 | 前月比 -123 |
メーカースクラップ在庫(11月) | 3,215 | 前月比 - 16 |
小 棒 生 産 | 591 | 前月比 -107 |
(月平均価格、東京・中部・関西三地区平均/単位:円)
異形棒鋼 | 52,100 | 前月比 -1,900 |
---|---|---|
H 形 鋼 | 59,600 | 前月比 -1,700 |
スクラップ | 25,800 | 前月比 +2,500 |
(資料:日刊市况通信社/単位:千円)
月 初 | 月 末 | 入荷状況(%) | 見 込 | |
---|---|---|---|---|
北海道 | 実 18.0~22.5 | 実 21.0~26.0 | ~100% | 様子見 |
東北 | 実 16.5~23.0 | 実 20.0~26.5 | ~100% | 〃 |
新潟 | 実 14.0~22.5 | 実 17.5~26.0 | ~100%超 | 〃 |
関東 | 実 24.0~25.5 | 実 28.0~30.0 | ~100%強 | 〃 |
中部 | 実 23.5~24.5中心 | 実 28.0~28.5中心 | 90% | 堅調様子見 |
関西 | 実 25.0~26.0 | 実 29.0~31.0 | 80~90% | 値上がり |
姫路 陸 | 建・実 25.0 | 建・実 28.5 | 85% | 強含み様子見 |
海 | +500円 | +500円 | 〃 | 〃 |
中・四国 | 25.5~27.0 | 28.5~30.0 | 100% | - |
九州 陸 | 実 24.5~26.0 | 実 27.5~29.0 | 100% | - |
海 | ±0 | ±0 | 〃 | - |